Redux を使っていいて、ディレクトリ構成に悩んだことはないだろうか。
もしくは、見かけるディレクトリ構成が多様で、どれがいいのか分からないなんてことはなかっただろうか。

この記事では Redux を用いる際の代表的な3パターンの構成を紹介するとともに、それぞれをソースコードの分割・分散の度合いで比べてみる。

  1. redux-way
  2. ducks
  3. re-ducks

パターン1. redux-way (あるいは Rails-style)

redux-way では、 “Redux によって導入される概念” ごとにディレクトリを分ける。
以下のようにcomponents/,containers/,reducers/,actions/,types/などとディレクトリを設けるケースが多いようだ。
それぞれのディレクトリでは、対応する component 毎にさらにファイルを分ける (以下の例ではcomponent1.js, component2.js, …)。

src/
  ├ components/
  |    ├ component1.js
  |    └ component2.js
  ├ containers/
  |    ├ component1.js
  |    └ component2.js
  ├ reducers/
  |    ├ component1.js
  |    └ component2.js
  ├ actions/
  |    ├ component1.js
  |    └ component2.js
  └ types/
       ├ component1.js
       └ component2.js

Redux公式のFAQ には Rails-style というものが紹介されているが、これとほぼ同じ。

Rails-style: separate folders for “actions”, “constants”, “reducers”, “containers”, and “components”

redux-way の問題点

redux-way は至って普通のディレクトリ構成ではあるが、閲覧性が悪く関連性を理解しづらいという問題があり、これは 過剰な分割過剰な分散 に起因している。

reducers, action creators, action types の3つは密結合になっているにも関わらず、それぞれが異なるファイルに 分割 されており、さらには異なるディレクトリに 分散 している。そのため関連性を把握しづらくなってしまう。

例えば、reducers/component1.js に定義する reducer は 受け取った action を計算に用いるのだが、どのような action を受け取り得るのかは action creator を定義する actions/component1.js を見なければ分からず、また action creator が返す action の構成要素である action type が取りうる値は types/component1.js を見なければ分からないようになっている。

パターン2. ducks

先に挙げた redux-way の 過剰な分割過剰な分散 を解消するようなディレクトリ構成に、 ducks と呼ばれるものがある。

参考:

redux-way において reducers, action creators, actions types の関数・定数定義はreducers/, actions/, types/のディレクトリに分散していたが、 ducks ではこれら3つを単に1つのmodules/ ディレクトリとしてまとめ、 過剰な分散 が解消される。

このときmodules/配下において component1に関する reducers, action creators, action types の定義は別々のファイルに分割することもできるが、ducks においては 過剰な分割 の解消のため、単一のファイルにまとめる(modules/component1.js)。

src/
  ├ components/
  |    ├ component1.js
  |    └ component2.js
  ├ containers/
  |    ├ component1.js
  |    └ component2.js
  └ modules/
       ├ component1.js
       └ component2.js

ducks のディレクトリ構成では密結合な reducers, action creators, action types の定義が1ファイルで記述され、非常に簡潔で見通しが良くなる。

ducks の課題と対策

特に小規模なプロダクトにおいては ducks のシンプルな構成がマッチすると思われるが、中・大規模になってくると1ファイルがどうしても大きくなり、ファイル内での閲覧性が悪くなってしまう。

そうした場合には以下のようなファイル分割を行うのが良さそうだ。
ファイルを分割したものの 3つとも同一ディレクトリにあり、 分散はしていない。

modules/
  ├ component1/
  |    ├ reducer.js
  |    ├ actions.js
  |    └ types.js
  └ component2/
       ├ reducer.js
       ├ actions.js
       └ types.js

これと似たディレクトリ構成として re-ducks と呼ばれるものがあるので、次章で紹介する。
上記のように分割したくなるケースでは、re-ducks の構成にするのがより一般的だろう。

パターン3. re-ducks

先にも述べたように、中・大規模のプロダクトになってくるとファイル1つが大きくなり、ducks の構成が辛くなってくる。
その解消のために re-ducks という構成が考え出された。

参考:

re-ducks では次のようなディレクトリ構成となり、ducksにおける modules/duck/ で置き換わる。

src/
  ├ components/
  |    ├ component1.js
  |    └ component2.js
  ├ containers/
  |    ├ component1.js
  |    └ component2.js
  └ duck/
       ├ component1/
       |    ├ index.js
       |    ├ recucers.js
       |    ├ actions.js
       |    ├ types.js
       |    ├ operations.js
       |    └ selectors.js
       └ component2/
            ├ index.js
            ├ recucers.js
            ├ actions.js
            ├ types.js
            ├ operations.js
            └ selectors.js

duck/ の下では component 毎にディレクトリが分かれ、それぞれにreducer.js, actions.js, types.jsを置く。これにより、ducks の構成で問題となり得る 長大な単一ファイル を分割することで解消しつつも、密結合なファイルたちが同一ディレクトリに集まっているので 分散 はしていない。

re-ducks では新しくoperations.jsselectors.jsが登場するが、ここまでの話とは異なる動機で追加されるものなので、説明は省く (というか、そもそも私が詳しく知らないので上手く説明できない)。

ちなみにindex.jsはそれぞれのファイルに散らばった定義を import して export し直すだけのファイル。
外から使う際にはindex.jsから必要な全てを import できるようになる。

まとめ

  • Redux を用いたプロダクトのディレクトリ構成には、代表的なものとして redux-way, ducks, re-ducks の3つがある。
  • redux-way では、 reducers, action creators, action types について 過剰な分割 と 過剰な分散が起こり得る。
  • ducks では分割も分散もなく、非常に簡潔にまとまる。小規模プロダクトに向く。
  • re-ducks では 分割はするが分散はしない。中・大規模プロダクトに向く。

ducks の構成でプロダクトを始め、成長にあわせて re-ducks に切り替えるのが良さそうだ。

また、Redux を使う場合に限らず、 ディレクトリ構成を考える際には 分割分散 の度合いを意識することでより良い構成へ近づけるだろう。

カテゴリー: Tips

hahnah

hahnah

はーな [hάːnə] Webアプリとモバイルアプリの開発をしてる。 Elm, Swift が好き。

0件のコメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。